第61回日本生態学会大会企画集会「生態学における状態空間モデルの利用~データから情報をより多く引き出す統計的方法~」

集会の概要

 近年、生態学の分野においても、状態空間モデルを用いた研究発表が見られるようになった。状態空間モデルの特徴は、直接観測できる世界(データモデル)と直接観測できない世界(プロセスモデル)を明示的にモデリングできることである。これによって、観測時の誤差と生態的過程の確率論的変動を分離でき、直接は観測できない値についても推定が可能となった。生態学の分野で明らかにしたい事象は直接観測できないことがほとんどであるため、今後、状態空間モデルは生態学のデータ解析において重要な枠組みとなっていくと考えられる。しかし、状態空間モデルの利用者は現時点ではまだ多くなく、その有用性についても十分に認知されているとは言えない。この集会は、状態空間モデルに興味を持っている方や状態空間モデルの初心者を対象とし、状態空間モデルの有用性を普及することを目的とする。

 

発表内容

特集論文

日本生態学会誌66巻2号に、本集会の特集論文が掲載されました。興味のある方は是非ご覧下さい。